コラム

DX(デジタルトランスフォーメーション)投資促進税制の創設について

税務

令和2年12月10日、令和3年度税制改正大綱が公表され、政府与党が掲げる“デジタル化”の方針に沿った攻めの視点から新たな税制『DX(デジタルトランスフォーメーション)投資促進税制』が創設されました。

■税制の概要
企業内・企業間でのクラウドを使ったデータ連携などDXを推進する企業に対する減税措置となっております。青色申告書を提出する法人でソフトウェアの新設や増設を行なった場合、取得価格の30%の特別償却あるいは3%(グループ外の事業者と連携する場合は5%)の税額控除が選択できる税制で、個人事業主にも同様の改正が行われる予定です。

■DX(デジタルトランスフォーメーション)とは
昨今、新聞・雑誌でもよく目にするようになってきたDX。これは『デジタルによる変革』を表す言葉で、AI、IoT、RPAといったデジタル技術で生活をより良いものに変革することを意味します。目的は『企業の競争優位性を確立すること』にあります。

■デジタルの“D”はわかりますが、トランスフォーメーションがなぜ“X”?
余談にはなりますが、そのような疑問もよく耳にしますので解説いたしますと、trans-という言葉には「超える」「横切る」「交差する」という意味があり、視覚的に表しているのが“X”という英語圏での表記に準じたことに由来します。

■注意点
制度の適用時期が産業競争力強化法の改正法の施行日から令和5年3月31日までとなっておりますが施行日は未定です。また税制優遇を受ける上での要件・申請法などについても具体的な発表がありませんので、今後の動向にご留意ください。
(※あくまで令和2年12月10日与党公表に基づいての情報提供のため、今後の国会での法案成立などで概要の見直しの可能性もございます。)
 
 

 
出典:総務省「我が国のICTの現状に関する調査研究」

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