コラム

令和4年度以降の所得拡大税制について

税務

 今回は、令和4年4月1日から改正される所得拡大税制についてご紹介いたします。所得拡大税制とは、給与支給額が前年度実績と比較して増加した場合に、法人税の所定の割合を控除できるという制度です。具体的な改正項目は以下の通りです。


 
最も大きな改正内容は、上乗せ要件(上記表の【改正前】要件②)が緩和され、税額控除額の割合が25%から30%に増加したことです。従来は、雇用者給与等支給額が前年度から2.5%増加し、かつ、教育訓練費の対前年度増加率が10%以上若しくは中小企業経営強化税制による経営力向上の証明がされたことのどちらかを満たす、という2つの要件を満たさなければなりませんでした。
改正後は、雇用者給与等支給額が前年度から2.5%以上増加した場合は、雇用者給与等支給額の対前年度増加額の30%の税額控除を適用でき、さらに教育訓練費が前年度から10%以上増加した場合は、雇用者給与等支給額の対前年度増加額の40%の税額控除を適用できるようになりました。
今回の税制改正において税額控除の適用要件が細分化されたことにより、従来は適用できなかった税額控除を適用できる可能性が広がりますので、給与支給額が前年度より増加している場合は、是非ご確認下さい。
 
今回は、所得拡大税制の改正内容についてご紹介させていただきました。
少しでも興味を持っていただけましたら税理士法人CROSSROADへご相談下さい!!

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