食事補助・マイカー通勤手当の非課税限度額の見直しについて
2025年2月、政府が同年秋より、マイカー通勤手当の非課税限度額を引き上げる方針を固めたとの報道がなされました。
その後政府は、令和7年6月13日、「骨太方針2025」および「新しい資本主義のグランドデザイン及び実行計画2025年改訂版」を閣議決定しました。
これは、経済が物価上昇に転じた中で、政府の予算や制度もまた物価上昇に的確に対応できるよう、省庁横断で総合的に予算・税制に係る公的制度の基準額や閾値の点検と見直しに取り組むことを示しており、その中で、長きにわたり見直されていないことから速やかに見直しを行うべき制度として、社員の食事補助とマイカー通勤手当の所得税非課税限度額が挙げられています。また、社員の食事補助は、福利厚生として多くの企業が導入しているが、食事支給に係る所得税の非課税限度額は、1984年の見直し以降、食料品価格が上昇する中で、40年以上据え置かれており、地方において利用率の高いマイカー通勤に係る通勤手当の所得税非課税限度額についても、2014年の見直し以降、ガソリン価格が上昇する中で、10年以上据え置かれていることが背景にあります。
今回は、食事補助・マイカー通勤手当の非課税限度額の見直しについて、解説いたします。