グループ法人税制(1)
グループ法人税制とは、平成22年度税制改正にて創設された税制で、それ以前からあった連結納税制度を発展させた形の制度です。グループ法人税制は、完全支配関係(100%の資本関係)にある企業グループを経済的に一体性のあるものとして課税を行うもので、経営の実態に応じた課税を実現できます。グループ間における資産の譲渡、配当、寄付金(法人による完全支配関係に限る)などの取引について、同一法人内でなされたものと見なして、税務上は損益を認識しないというものです。従来からあった、「連結納税制度」との大きな違いは、制度が任意に選択できるかどうかです。
連結納税制度は任意適用で、適用を希望する場合は事前申請が必要ですが、グループ法人税制は強制適用です。ただし、連結納税制度の適用会社は連結納税制度が優先されます。つまり、100%の資本関係がある企業グループが連結納税制度を選択していない場合には、グループ法人単体課税制度が強制適用されることとなります。








